こんにちは、このみです！
このサイトをご覧くださり、ありがとうございます。
「カラーマーケティング」という言葉を知っていますか？
「カラーマーケティング」とは、色の持つ心理的効果やイメージを活用して、商品やサービスの売上・ブランドイメージ・顧客の行動に影響を与えるマーケティング手法のことです。
商品の色を変えたら、売上が上がった、企業イメージが上がったなどという話を聞いたことはありませんか？
それほど色は商品やサービス、はたまた企業イメージまでをも左右する大事な要素です。
この記事では、色が人に与える心理的イメージ、カラーマーケティングの効果についてお伝えします。
この記事を読んで、今までの感覚的な色選びから、戦略的に色選びができるようになりましょう。
カラーマーケティングとは
繰り返しになりますが、カラーマーケティングとは、色の持つ心理的効果やイメージを活用したマーケティング手法のことです。
例えば、
- 赤を見ると興奮する
- 青は落ち着きを感じさせる
- 「黒は高級感を演出する」
といったように、色には無意識に人の気分やイメージを変える力があり、それをビジネス・広告・インテリア・ファッション・医療・教育など、さまざまな分野で活用しています。
色から連想されるイメージと効果
色にはそれぞれ、異なる心理的効果を持ちます。
それぞれの色が持つ一般的なイメージと、与える効果は以下の通りです。
| 色 | イメージ→効果 |
|---|---|
| 赤 | 情熱、活力、明るさ、情熱、高揚 →前向きな印象を与える、気分を高揚させる・刺激させる・時間の進みを早く感じさせる |
| 青 | 冷静、知的、先進的、信頼、誠実、爽快感 →落ち着かせる、集中力を高める・食欲を低下させる・時間の進みを遅く感じさせる |
| 緑 | 安心、癒し、自然、リラックス、安らぎ、若さ、健康 →癒しを与える・精神を安定させる |
| 黄 | 明るさ、元気、愉快、注意、希望、カジュアル →注意を促す・元気を与える |
| オレンジ | 活発、陽気、明るさ、暖かさ、喜び →幸福感を与える・緊張を和らげる・食欲を増進させる |
| ピンク | 優しさ、可愛い、女性的、幸福、愛情 →幸せや愛情を感じる・心理的な充実を感じる |
| 紫 | 上品、高貴、優雅、神秘 →感性を刺激させる・不安感を癒す |
| 黒 | 高級感、重厚感、洗練、威厳 空間を狭く感じさせる・重く感じさせる・高級感を与える・負を感じさせる |
「人」を軸としたカラーマーケティング
上記のようなカラーイメージは一般的ですが、ビジネスの観点から購買意欲を高める色は何か？というのは、購買する人の嗜好を把握した上で考えることが大切です。
まず第一に念頭に置いておかなければならないのは「人によって色の好みは異なる」ということです。
色の嗜好は年齢や性別、地域によって変化します。
そのため、カラーマーケティングを考える際に最も重要なのはターゲット（ペルソナ）を明確にし、そのターゲットに合った色を使用することです。年齢・性別の他に、趣味嗜好やライフスタイル、家族構成や性格などを考慮し、最も適した色を選びましょう。
例えばECサイトを例にとってみましょう。
男性向けのECサイトと女性向けのECサイトを比較すると、使われている色が全く異なることに気づくでしょう。
男性向けのECサイトでは、黒や紺を基調としたダークで力強い配色なのに対し、女性向けのECサイトではピンクやオレンジを使った温かみを感じさせるサイトが多いことに気づくはずです。
「モノ」を軸としたカラーマーケティング
上ではターゲットとなる「人」に軸を置いた色選びをご紹介しましたが、すべての商品が「人」に軸を置いたカラーマーケティングで事足りるわけではありません。
例えば、冷蔵庫の場合。ターゲットとなる人の好きな色が「ピンク」や「オレンジ」だったとしても、冷蔵庫を買う候補にその色を選ぶでしょうか？
冷蔵庫と言えば「白物家電」と言われるように白をイメージする人が多いのではないでしょうか？また最近では、インテリアになじむグレーや、スタイリッシュな黒が選ばれる傾向にあります。
このように、車や洗濯機もベーシックな色が好まれる傾向にあります。
一概にカラーマーケティングと言っても、ターゲットとなる「人」を軸としたカラーマーケティングではなく、「モノ」によって好まれる色は変化するということです。
「時代」を軸としたカラーマーケティング
「時代」とは「トレンド」と置き換えることができます。
「トレンド」とは、ある時期に多くの人の関心を集め、広く影響を与えている流行や傾向のことです。
昨年流行っていたファッションが、今年着るのに躊躇してしまう、そんなことありませんか？
ファッションや美容、飲食などの業界では、特にそれが顕著です。
ファッションやインテリア、化粧品、商品デザインなどでその年やシーズンに“流行する”と予測・提案される流行色というものがあります。
流行色は、毎年、専門機関がその年流行る色を選定し、発表しています。
流行色とは、「その年の空気感やムード」を色で象徴するもの。
単なるオシャレの流行ではなく、社会の気分や価値観を色で表現した、戦略的な色選びなのです。
ちなみに今年、2025年の流行色は、日本流行色協会（JAFCA）はホライゾングリーン、PANTONEはモカ・ムースを発表しています。
どちらも自然とのつながりや未来への希望、安定感をテーマに選定されています。
このように、マーケティングやデザインにおいて、これらのトレンドカラーを活用することで、現代の消費者の感性や価値観に響く提案が可能となります。
マーケティングを色から考えることは消費者を考えること
マーケティングの基本は、お客さまの視点に立つということです。消費者の視点に立って、色彩の計画を立てていくことが重要になってきます。
上でご説明したように、カラーマーケティングとは「色をデザインではなく、戦略として使うこと」。
色は視覚の中でもっとも瞬間的に人の感情に影響を与える要素です。
選ばれる商品・伝わるブランドづくりのために、色の力を“意図的に”活用しましょう。
